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蕎麦湯と戦争と夕暮れ時

遅い昼食を摂りに蕎麦屋に入った。

あまりにお腹がすいていたのでうどんを注文したのだが、
ふと向かいの席を見ると、蕎麦湯の入れ物。
ああ、蕎麦にすればよかったと思うも時すでに遅し。
その席には、コップに3分の1ほどを残し、
気持ち良さそうに顔を赤らめて一人本を読むおじいさん。

仕切りの向こうのカウンター席から大きな話し声がする。
「戦争なんて厭だねぇ」
「今も戦争やってるでしょう。ほら、イラクの方で」
「ああ、いやだ厭だ」
 ……

「お待ちどうさま」と熱いうどんがきた。
少し熱すぎたので冷ましながら流し込む。

「今の自爆テロなんてぇの見てると、昔の特攻を思い出してしまうんだよ。何だか真似をされているようだけど、あれは違うな」
「俺が兵隊に行ってたときは、これから死ぬってのに訓練だけはなんだか楽しかったんだよなぁ」
「どんな教育をしているのか、見に行きたいくらいだよ」
 ……

丼に残ったつゆを飲み干すと、向かいの老兵が店員さんに声をかける。
「たぬきそばください」

焼酎の蕎麦湯割りは、まだ僅かに残っている。
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